「○○さん、職場復帰するってよ」 ~復職する側の人が考えていること~
今日の日本ではとても多くの人がうつ病を患っているそうです。
あなたの職場にもうつ病で休職・退職したという方がいるのではないでしょうか。
私も現在は福祉施設で仕事をしていますが、仕事でのストレスを抱え込んでしまったことと学生時代に体調を崩したことが恐らく引き金となって体調を崩し、うつ病と診断されました。そしてしばらくお休みを頂き、最近復職しました。
うつ病をはじめとする精神疾患をもった社員が職場復帰した時、あなたはどう感じますか?
「元気になってよかった!無理しないようにね!」と本人には労いの言葉を掛けるかなと思いますが、恐らく正直なところ「急に休まれて仕事の負担が増えた、なんなの」「なんか病み上がりだし気を遣う…」などなど、相当余裕のある人でないとこうしたネガティブな感情が湧き上がると思います。
休みを頂いて周囲の方に負担を増やしてしまっていることは事実なので、むしろ湧き出て当然の感情かなと私は思います。
以前、私の職場にうつと他複数の精神疾患をもった職員さんが入職しました。その時はやはり「この人大丈夫かな、ついて来れるかな」「このやり方間違えてる、でもどう指摘したら傷つかないかな」など色々思考を巡らせた記憶があります。
では、復職する側の人って何を考えているの?どう思っているの?
今回はちょっと視点を変えて視てみましょう。
休職・復職を実際に体験した筆者が頭の中で考えていたこと。
休職中は「あの仕事またちゃんとできるのかな。職場の人に申し訳ないし、顔合わせるの気まずいし行きたくないな。やっぱり向いていないんじゃないかな。」と仕事への不安は頻繁にぐるぐる頭の中で回っていました。
楽しかった思い出より、怒られたことや失敗したことを強く思い出してしまい、仕事への恐怖心が出てしまっていました。
あと今後はどうしていくか。
このままずっとこの職場にいるか転職しようかだったり、部署異動をお願いしようか。転職するならどの職種がいいかな、気力が回復してきたから資格の勉強しようかな、転職サイトでほかの仕事調べてみようかな…。などなど。ありとあらゆることを考えていました。
また、休職中は給与が入らないため、お金や生活の心配がありました。
お医者さんには「復職は焦らないように」と言われますが、お金の不安がありますしすぐ戻りたいという焦りの気持ちがありました。(ちなみに私は以前、焦って失敗したクチです)
復職数日前。
もうそれはそれは行きたくなかった。
職場の方々に顔を合わせるのが気まずいというのが1番強くありました。良くない事での挨拶回りも病み上がりだとかなり体力を使います。
また、前みたいに動けなくなったらどうしようとか仕事忘れていないかなとか、新しい職員さんはいるのか(環境変化)などの様々な不安で押しつぶされそうでした。
そして、いざ復職。
初日は挨拶回りと久々の慣れない環境でグッタリしてしまいました。初日が1番体力を使います。
私の職場では負担を減らすよう仕事量を上司や先輩が管理して下さっていて、周りの職員さんもとても気を遣って下さり本当に有り難い気持ちでいっぱいでした。
現在、倒れて迷惑をかけてしまい申し訳ないという気持ちと、体調を崩さないように気をつけなきゃという気持ちで無理のない範囲で業務をしています。
復職して嬉しかったのは、周囲の方が以前と変わらず明るく接して下さったことや戻ってきてくれて良かったと歓迎して下さったこと。たとえ嘘でも表向きのアレでも嬉しかったです。
うつ病と聞くとネガティブなイメージが強いので会話するときに気まずさみたいなのがあると思うのですが、逆に病気になった事実をなかったかのように(病気に関連する話題に一切触れない)接されるのはこちら側としては「気を遣われているな」と気まずさを感じました(実体験)。
それと、業務中「疲れてない?大丈夫?」と体調を気に掛けて下さること。(また倒れられても困るという内心でもあるのかもしれませんが)気にしてくれること自体は嬉しいですし、ホッとしたのを覚えています。
このように、復職する人って色んなことを考えたり抱えたり、1日1日を緊張しながら出社しています。そして、思いやりあるたった一言で復職者の気持ちは救われています。
「あ、休んでたあの人来たな」となった時にこの記事を少しでも思い出してくだされば幸いです。
※あくまでも私個人の感じ方なので、みんなこう考えてる・これが絶対正しい接し方!ということではないことはご承知置き下さい。
最後までお読み下さりありがとうございます(^_^)